制作日記

2021-09-23 19:45:00

私が汚した画集の話〜私と江戸琳派と夏秋草図屏風との出会い〜(後編)

購入して間もない画集を絵の具で汚してしまう。そんな悲劇から、何をしたかというと…

汚れた部分に付箋を貼り隠しました。

 

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これは、米沢市上杉博物館の特別展の講演会を聴講したことがきっかけでした。講師の東京大学史料編纂所の先生が、「展覧会の図録は、きれいなままにしておくのはもったいない。どんどん自分で調べた事やたくさん書き込んで、自分だけの図録にしましょう!」と話していました。その一言で、思いつきました。

その時は、流石、学者の先生は、すごいなぁと改めて感じました。私は、資料を大切にする姿勢を見習わなくちゃと思いました。

私も(私なりにですが)汚れたあの画集を自分のための江戸琳派・酒井抱一の教科書を作ろうと!と思い立ちました。

コレ、私の好きな画家のバイブルなんだゼ♪と言えるくらいの所蔵書にしようと思いました。

 

 

 

汚れた部分に隠すように付箋を貼り、そこには、自分の書き込みや感想を書いて貼りました。

(ちょっと、現物の付箋の描いた内容は、見せれる範囲で掲載します。すみません。なんか軽い画像しかない)

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さらに、他の酒井抱一関連の記事のコピーやチラシなどを挟んだり

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とまぁ、私は酒井抱一バイブルを意識しました。

そしたら!なんと!!その年の9月に、東京国立博物館・トーハクで2週間限定で酒井抱一『夏秋草図屏風』が公開されることを知りました。

これは、汚した画集も私も、実物みないと、なんか報われないなと思いまして、急いでトーハクに行ったのです。

実物を『夏秋草図屏風』をみて、月並みな表現ですが感動しました。なんていうか、おさえた華やかさが素晴らしかった。清々しく、秋の涼やかな空気感に、派手ではないけれど、滲み出る華やかさ。夏から秋の季節の移ろいと、なんともいえないはかなさへの気持ち。

多分、銀箔が不思議な居心地がよい空気を出しているのかなと思いました。

それから、もう一つ、トーハクに 酒井抱一『四季花鳥図』も公開されていました。それは、四季の移ろいと生き物が描かれていて、穏やかで、美しくて、平和だなぁと思いました。何度みても飽きないおもしろさと可愛らしさがありました。  

琳派は、血縁ではなく、それぞれの絵師達が、時代を越えて、美を作っていったのがすごい。

 

 

こうして、汚れた画集から、私は、酒井抱一の『夏秋草図屏風』と『四季花鳥図』を間近に触れる機会に恵まれ、江戸琳派を五感で感じることが出来ました。

そして、もちろん、今でもこの日記を書いて、汚れた画集をバイブル化しています。

以上、汚れた私の画集の話でした。

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 (おまけ)

しっとり。確かに、しっとりを堪能しました。しっとりなユミコになったよ!